“ Natural tender flame office ”

大きな発展を遂げる大阪梅田への本社移転。
企業様が掲げるヴィジョン「Empower Every Day」を実現するための場所であり、ここに集う人たちがワクワクするオフィスをテーマに掲げました。
全体像としましては、新しいコーポートロゴである大きな木から連想する自然、木、土、緑といったどこかやわらかさを感じる空間構成を考えました。
「木」については、ショールームの天井に、1.2メートルピッチで梁を配置。ゲート状にかけたこの梁が、空間全体をやさしく包み込んでくれます。また、その梁が同様のピッチで製作した什器の側板にもなっており、商品展示の役割を果たします。
「土」については、倉庫として利用する2つの箱を設け、これらの壁をテラコッタ系の土壁として表現しています。
あえて、この2つの箱を自立させることで、そのまわりを回ることができ、通り抜けることもできる動線計画にしています。
「緑」については、ショールームの中央部に中庭を設け、どこにいても視界に入ってくるような緑のボリュームゾーンを計画。
全体の淡いグリーンの壁とも連動するデザインとしました。
また、これらの木、土、緑に囲まれたショールームの中に、たくさんの居場所を設けることにより、それぞれの空間で心地よく、商談やミーティングを進められるような構成にしました。
執務スペース側には、南側の開放的な眺めの良い場所に休憩スペースを配置。
収納とそこに植えられたグリーンによって、やわらかく仕切ることで、オンオフが切り替わる空間としました。
役員スペースとラウンジスペースについては、床を少し上げ、淡い色のカーテンで仕切ることで、さまざまなシーンに対応できる空間としています。
全体としては、什器がショールーム空間をつくり、企業様が取り扱う商品たちが、そこに置かれて初めて完成するデザインです。
多くを語りだせばきりがないこの空間ですが、企業様の言葉を借りると、純粋で、真っ直ぐな眼差しを持った、 ちょっと子供で、ちょっと大人な人たちが、「地球を、たのしくする。」ための基地ができたと思っています。
私たちもワクワクしながら、デザインをさせていただきました。
ここに集う方たちに、このワクワクと心地よさを感じていただけることを願っています。
- Detail Natural tender flame office / Office / 2025
- Location 大阪府大阪市
- Structure RC造
- Total floor area 469.83㎡
- Architect 西野 宏樹
- Photo 森本 豊